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2006年5月16日 (火)

書評・悪魔のミカタ 理論派風味でお届けします!

Akumanomikata

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆∞

著者:うえお久光/ 
イラスト:藤田香/
電撃文庫/角川書店/

この作品の特徴は、キャラクターそれぞれが独自の経験から固有の生き方を選択していることにある。

それぞれの人物は常識や倫理的なことを抜きにして自分の信念を貫こうとしているのだ。

例えば主人公である堂島コウ。

妹が「宇宙人」にさらわれたと言ったが誰一人として信じてはくれなかった経験から、主人公らしからぬ、実にねじくれた人間となっている。

他人を省みず、間違っていると知っていても、自分の信じる道を貫こうと悪魔の道に身を委ねてしまう、類を見ない破天荒な性格の主人公である。

では、読者から見て感情移入しづらい主人公でだろうか?

いや違う。

まるで悪役のようなのにもかかわらず、むしろ、かっこよく、魅力的に映る。

不思議なものだ。

彼はいう。

日奈を生き返らせるためなら、裏切ることもいとわないと。

裏切るかもしれない相手に、言い放つ。

もし必要なら、地獄に突き落とすことだってする。

つまりコウは偽悪者なのだ。

だって、そうだろう。

もしも本当に騙すつもりなら、裏切るつもりなら、そんなことを相手に伝える必要はどこにもない。

むしろ警戒心を持たせてしまう。

逆効果だ。

そして、本当に彼が誰かを騙したことや裏切ったことは、少なくとも作中では一度もない。

特に五巻では日奈を生き返らせる千載一遇のチャンスを、

真島綾を犠牲にすれば、

確かに叶った夢を、

逃した。

自らを犠牲にしてコウの願いを叶えようとした真島綾を、むしろ責めるような態度さえ見せた。

悪ぶっていながら、覚悟を決めて、行動を実行に移すことを躊躇しない姿勢をみせておきながら、いざというときに良心が働いて悪魔の所業を実行に移せない人間らしさ。

それが堂島コウの魅力であり、この作品の魅力だ。

彼以外も、冷静沈着に見えるがそのうちには激情が渦巻く舞原イハナ、世間公認レズビアン小鳥遊恕宇もそれぞれ一筋縄ではいかない強烈な個性の持ち主で、物語を最大限におもしろくしている。

そして、本編クライマックスにして壮大なスケールで描かれる「It編」。

聖書の内容の独自見解、人類最大の敵吸血鬼との戦い、壮絶な覚悟を決めた小学生と、物語全てが見所と言っても過言ではない圧倒的な存在感を放つ13巻は全ての人に薦めたい超大作だ。

私は電撃文庫の最高傑作のひとつだと思っている。

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コメント

2巻の感想書きましたよ〜。トラバはきっとまた飛んでませんね・・・一応送りましたが・・・。

投稿: hobo_king | 2007年2月17日 (土) 15:00

おかしいですね。
管理画面では、届いたのが確認できているんですよ。
ただ、警告マークが付いていますね。やはり何か問題があるようです。
最近の記事なら問題ないようなので、おそらく昔の記事だと表示されないのかもしれませんねぇ。

投稿: Mr.もやし | 2007年2月17日 (土) 16:26

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