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2006年5月16日 (火)

書評・ウィザーズ・ブレイン 丁寧語でお届けします!

Wizarzbrain

☆☆☆☆☆

著者:三枝零一/ 
イラスト:純珪一/
電撃文庫/角川書店/

この作品の大きな特徴は三つあります。

緻密な設定、壮大なストーリーそして心優しいキャラクター達です。

さらに五巻まで出ているシリーズのうち1、2、4巻と実に3度も訪れた世界滅亡の危機に、登場人物が関わっているのです。

初めの三冊はそれぞれ個別のストーリーが進行しています。

この作品の特徴を挙げると、スバリ泣けるストーリーでしょう。

1巻は緻密かつ綿密な世界観とオリジナリティ溢れる戦闘シーンで将来への可能性を感じさせてくれますが、エンターテイメントとしての面白みに欠ける点がありました。

しかし2巻からは作者の伏線の使い方スキルが著しい向上を垣間見えます。

序盤のたるさを一掃する軽めのギャグとファンメイの元気いっぱいな挙動、急展開を見せる怒涛のクライマックス、実らない恋、避けられない死、別れ。

後半は二巻後半はもはや涙なしには語れない。

愛と別れ、

運命の錯綜、

そして艱難辛苦の果てに見出すもの……それは希望。

人が生きること。

辛くても生きる意味。

人生において最も大切なもの。

生きる「意志」。

人生に負けない「決意」。

そこには全ての感動と驚嘆、教訓が詰まっています。

第二巻は私の人生において最も感銘を受けた小説のひとつです。

そしてこれを機に著者・三枝氏の小説は1巻のときより明らかにレベルアップした充実の内容の小説を送り出し続けています。

刊行ペースが一年ごとなのはたまに傷ですが。

まぁもはやファンである私は毎巻発売日に必ず書店へ向かっておりますよ。

三巻は二巻ほどインパクトはないと感じました。

が、それでもしっかり泣かせていただきました。

四巻からは毛色が変わってゆきます。

一巻と二巻のメンバーが初邂逅を果たします。

……「敵」として。さすがに唖然とします。

孫悟空とアラレちゃんが敵対するようなものと考えていただければわかりやすいでしょうか。

目が離せないというものです。

3たび世界の危機も訪れましたし。

ストーリー的には今まで初めて主要キャラが死ぬことなく終わりを迎えました。

ある意味快挙かもしれません。

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