書評/麗しのシャーロットに捧ぐ ヴァーテックテイルズ
麗しのシャーロットに捧ぐ
ヴァーテックテイルズ
著者/尾関修一
イラスト/山本ケイジ
富士見ミステリー文庫/富士見書房
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第18回富士見ヤングミステリー大賞<佳作>!
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良い点
これはもはや、新人レベルを遥かに凌駕しています。凄くおもしろかったです。
一つのお屋敷で起こる、複雑怪奇な事件に纏わるゴシックホラーです。
物語の組み立て方が、恐ろしく巧いですね。具体的にはフェリエの左脚が露出したとき。情報を小出しにして、状況を読者に推測させる。そして、読者の推測を読み切って、次に出す情報で読者の裏をかく。ミスリーディングを誘っておいて、予想を裏切り続ける技から、洗練された作者の実力が感じられます。巧すぎる。
忠告を聞いていたにも関わらず、いつのまにか悪魔の思い通りになっていた事実が浮かび上がる瞬間など、震えが走ります。怖すぎる!
ラヴィリアが本性を現した とき。終盤で、ウィリアム・コートニィが正体を現した瞬間。
物語全体に漂う不気味な空気もさることながら、描写が絶妙なさじ加減に抑えられているため、想像力を喚起されてしまい、怖いったらありませんでした。
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悪い点
非常に複雑怪奇な道程を経て真相が明かされるため、物語の全容を理解しづらかったですね。新たな事実が出てきたかと思えば、さらに新展開を迎えたり、と。
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総評
非常に読み応えのある、傑作でした。
とても新人が書いた作品とは思えません。大賞より好き。
登場人物構成といい、ゴシックホラーという見慣れないジャンルといい。どう見ても中高生向けではありませんが、質は非常に高いものでした。これは意外な伏兵でしたね。
是が非でも、次回作が読みたいです!売れるといいなぁ。あまり売れそうにない作風ですなぁ。
でも次回作読みたいなぁ……。
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