書評/神様のメモ帳(2)
神様のメモ帳2
著者/杉井光
イラスト/岸田メル
電撃文庫/メディアワークス
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高い筆力に裏打ちされた、キャラ描写と情景描写。
第二巻も大安定。楽しめました。
アリスは幼い外見と対照的に、口から出る言葉は含蓄があって重いですね。
「奇跡はだれにでも一度は起きる。だが、起きたことにはだれも気がつかない」
探偵としてではなく、1人の人間としてメオの事件に関わっていくアリス。冷静沈着ですが、時折見せる、この事件には“探偵として”関わりたくないという意志と、最後の最後まで鳴海に事情を話さなかった事実から、実は計り知れない深い情愛を持っていることに、ふと気づかされました。
事情を知らないまま、事件に関わっていく鳴海も、やる時はやる男ですね。四代目と義兄弟の契りを交し、ヤクザを相手に全く気負わず嘘をつき通す。物語中ではあっさりと流されましたが、16歳であることを鑑みても、とんでもない度胸を持っていると思って間違いないでしょう。大した少年だと、思わされました。
個人的に好きなのは、四代目。
鳴海と義兄弟の契りを交した直後の、田原組への対応。決断の早さ。只者じゃない上に、見た目も格好良いですし。いやあ、憧れてしまいます。
物語は、アリスの狙いが終盤まで明かされなかったため、先が気になってぐいぐい読まされてしまいました。ただ、大きなどんでん返しがなかったぶん、1巻と比べてちょっとインパクトに欠けたかな、とは思いました。
とはいえ、作風はかなり好みです。文章力が高いですし魅力的なキャラも揃っていますしね。意識が戻った彩香との再会がメインとなるであろう、次巻も安定して楽しめそうで何よりです。
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