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2007年10月20日 (土)

書評/オオカミさんとマッチ売りじゃないけど不幸な少女

Photo☆☆☆☆+

オオカミさんとマッチ売りじゃないけど不幸な少女

著者/沖田雅

イラスト/うなじ

電撃文庫/メディアワークス

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お伽話パロディラノベ第四弾です。
今回もおもしろかったです。
これまでも童話にあるまじき“えちぃネタ”が満載でしたが、今回はさらに弾けてきた印象です。

特に女子暑中我慢大会が開催される、“おおかみさん北風にと太陽のセクハラにぶち切れる”では、水着で縄跳びが行なわれて、にやにや笑い。思わず「どんな深夜番組だ!」とツッコミ。

パロディネタも満載でした。「……魂の名前はセバスチャンでございますが」の執事のハーメルさんとメイドのおつうさんの会話。

「…………エッチなのは?」
「いけないと思います!」

明らかに「まほろまてぃっく」ネタですね。

根角少年の小ネタで、ハーメルさんがおおかみさんの乳を評したネタにも笑わされました。

「その姿、まさに威風堂々!! そびえ立つ凹凸のないそのシルエットはどんな風にも揺るがない壁のごとく!! そう、貧乳はどんな環境にも強い耐性を発揮し、経年劣化にが最低限に抑えられ、体重の増加などに気をつければ年を取っても若い頃のスタイルをほぼそのまま維持できるのです!!」
「なるほど! 確かにあの乳は重力どころか雨にも風にも雪にも夏の暑さにも負けることはなさそうじゃ!!」
「…………ぶっ殺!!」

無駄に熱いコメントですなあ(笑)おそらく、元ネタは「君が望む永遠」かな。

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根角少年は、自分のすぐそばに“幼馴染み”というかけがえのない宝がいることに気づいた――
締めくくりがあまりに綺麗すぎて、「オオカミさん」にしては妙だなと思ったら、案の定二段オチ。お約束ですが笑わされました。

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花咲さんの依頼を受けて熱血野球に興じる話は、今回のお気に入りの一つです。

「そして、猿渡と雉野とぼくの三人は桃ちゃんのおっぱいの下に集い、誓ったんだ。義兄弟になることを、生まれたときは違っても死ぬときは一緒だと!!死ぬときは桃ちゃんのあのおっぱいに抱かれて死ぬと!!」

「……嫌な桃園の誓いもあったものですの」

上のネタや、“ここ掘れワンワンプレイ”など、やっぱりネタに笑わされました。ただし、この話はオチもちょっとしんみりさせられました。花咲さんのインタビュー、そしてフォームが石割君に似ているという事実。ここには、ちょっぴりうるっとさせられました。

素晴らしいハッピーエンドに涙する姿を見られたおおかみさんは、これは「涙」とも「汗」とも言い訳できず、

「こっこれはだな」
「これは?」
「これは……………………そう、汁だ!!」

汁って(笑)

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でも、一番おもしろかったのは「おおかみさんマッチ好きの少女に宣戦布告される」でした。

マチ子さんが亮士くんに猛烈なアタックを仕掛けるにも関わらず、素直になれないおおかみさん。りんごさんがさりげなくマチ子さんと亮士くんのデートの尾行を仄めかし、「……しっしかたねえなぁ」「行くぞりんご!!」と元気になる、おおかみさんに苦笑。
そして、マチ子さんに小さく絞り出した、亮士くんへの思い。

「……………………きっ……きらいじゃ……ない」

ごめん、悶えました。

一冊を通して笑いどころが満載で、息つく暇もないほどでした。電撃文庫のコメディラノベでもかなりの秀作だと思います。

魅力的なキャラが揃っており、物語性も常に安定しています。次巻も楽しみです。

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